nijiken

ロックバンドRainbowを研究するブログとしてスタートしましたが、幅広い話題を取り上げたいと考え、ブログタイトルを変更しました。

1983年9月14日(15日という説あり) イギリス公演 カーディフ

Setlist
Spotlight Kid
Miss Mistreated
Fool For The Night
I Surrender
Can’t Happen Here
Catch The Rainbow
Drinking With The Devil
Difficult To Cure(Bass Solo〜Keyboard Solo〜Guitar Solo〜Drum Solo)
Power
Blues
Stargazer〜Stranded
Death Alley Driver

Encore
Fire Dance
All Night Long
Maybe Next Time
Since You Been Gone
Woman From Tokyo
Long Live Rock ‘n’ Roll 〜Hey Joe〜Long Live Rock ‘n’ Roll

アルバム「Bent Out Of Shape」ツアーでのイギリス公演をサウンドボード録音した音源です。非常に良い音で収録されており公式盤と言われても信じてしまうほどです。
(私は未聴ですが最近この日のオーディエンス録音も発掘されており、それまではカットされていた「Fire Dance」の存在も確認できています。)

久々のイギリス公演ということもあり、かなり気合が入った演奏となっています。翌年の日本公演ではオクターバーを乱用したラフな演奏が不評だったリッチーも、ここではしっかりしたプレイで安心して聴くことができます。
「Spotlight Kid」「Difficult to Cure」のキメが完璧なところから真剣さが伝わって来ます。
「Difficult to Cure」では珍しくロジャー・グローバーが長めのソロを取っており、なぜか「Black Night」を弾きだしたりしています。
意外にファンキーです。

一方ジョー・リン・ターナーの調子はあまり良いとは言えません。ハイトーンになると露骨に苦しそうになるのですが、1981年の伸びやかな歌声が1982年以降は聴けていないので、もしかしたら喉にトラブルが生じていたのかもしれません。特に「Death Alley Driver」は全然歌えておらず、痛々しい限りです。

新ドラマーのチャック・バーギは当時ポップ寄りのプレイが得意だったため、過去の楽曲ではダイナミックさが欠けているのは否めません。ドラムソロは聴きどころゼロです。

この時期は突如として「Stargazer」が復活しています。「Stranded」とのメドレーでほんのさわりではありますが、その代わり「Difficult to Cure」の前のギターソロで「Stargazer」のソロっぽいプレイが導入されているのは84年日本公演と同様です。

「Catch The Rainbow」は後半のギターソロがあるロングバージョンです。私が所有している音源ではソロの途中で一部カットされていると思われる部分があります。(音色が急に変わる部分)
この日の「Stranded」と「All Night Long」は12インチシングル「Can’t Let You Go」のB面に収録されていますが、ボーカルを中心にオーバーダビングが激しく行われております。
「Stranded」で観衆の歌声かと思ったのはサンプリング音だったことがわかります。
ちなみにこの2曲はリズム隊が凄く頑張っていて個人的には大好きです。特に「All Night Long」はオリジナルよりも気に入っていたりします。この時で完全なるポップソングへと昇華した気がするんですよね。

また、この時期だけ「Drinking With The Devil」を演奏しています。1984年にはSetlistから外されていますが、この時のメンバーでしか出せない味の疾走ナンバーだっただけに残念です。