nijiken

ロックバンドRainbowを研究するブログとしてスタートしましたが、幅広い話題を取り上げたいと考え、ブログタイトルを変更しました。

1977年10月20日 ミュンヘン公演(Live in Munich 1977)

レインボー~ライヴ・イン・ミュンヘン 1977【初回限定盤】 [ レインボー ]

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リッチー・ブラックモアロニー・ジェイムス・ディオコージー・パウエルの3人が揃ったステージをフル収録した唯一の映像です。

当時はNHKでもハイライト版が放送されたことがある放送用の映像となります。

時代が時代だけに流石に画質は荒いですが、過去に流通していたVHSビデオに比べれば天国なDVDが2005年に発売されています。

 

この日のステージはプロモーターを殴って逮捕されたリッチーが、刑務所から解放された直後に収録されており、文字通りカタルシスを感じているのが分かる名演となっています。

コリン・ハートによると、衣装も刑務所の3日間ずっと着た切りでそのまま着替えもせずステージに立ったそうです。

 

ともかく全盛期の3人が動いているだけでも感動モノです。この日のリッチーは疲れもあってか激しいアクション全開ではありませんが、ギター壊しはいつものパターンと異なり、「Do You Close Your Eyes」の演奏が終了し他のメンバーが引き上げた後、リッチー1人で行なっています。逮捕の怒りをぶつけるかのようにダイナミックで見応え充分です。

ところでなぜいつもと違うエンディングになったのかを解き明かすと、リッチーがギター壊しに入ると見せかけて、再度歌に戻るというイタズラを仕掛けたためです。

打ち合わせと異なり、ギターを壊さず、歌に戻されてしまったため、裏で休んでいたロニーが慌てて出てきてタバコ片手に歌い出さないといけない羽目となっています。

この時のロニーは一旦コーラス用のマイクで歌おうとしますが、声の拾いが悪かったため、途中でメインマイクに移動するのですが、これを見たリッチーが嬉しそうに笑っている様が観ることができます。

 

1977年のセットリストは1976年とほとんど変わらず「Stargazer 」が「Long Live Rock 'N' Roll」になっただけではありますが、細かいアレンジ等で変わった部分がいくつかあります。

①曲間に爪弾くクラシック曲に「ブランデルグ協奏曲」

②「Still I’m Sad」のギターソロパートでベートーベン第9番を導入

③「Kill The King」のイントロでベース音の上昇

④「Kill The King」のギターソロ時のブレイクパターンを変更(後のギター壊し用バージョンと同一)

いずれも以降のステージに継承されている変更点です。