nijiken

ロックバンドRainbowを研究するブログとしてスタートしましたが、幅広い話題を取り上げたいと考え、ブログタイトルを変更しました。

なぜディープ・パープルは今も現役なのか?

私は現在のディープ・パープルの音楽は良いモノを作っていると思います。素晴らしいギタリストかつ優れたソングライターであるスティーヴ・モーズが中心となって書かれた楽曲はディープ・パープル的でありながらモダンな香りがあり、未だに現役のアーティストであることを証明し続けています。

しかしながら、リッチー・ブラックモアジョン・ロードもいないディープ・パープルに今だに釈然としない気持ちになってしまう人は私も含めて一定数いるのではないでしょうか。殆どの人はディープ・パープルにノスタルジーを求めているのであって、彼らが過去(多分80〜90年代のリッチー在籍時)を否定し、現在進行形の姿を見せたいと熱弁するのであれば、本来違うバンド名で活動するべきだと私は思います。

 

ところで今回のロジャー・グローヴァーのインタビューには、その『なぜディープ・パープルは今も現役なのか?』という疑問に対する答えがあります。

www.barks.jp

 

「60年代、70年代には重要なものが2つあった。1つは音楽で、もう1つはスポーツだ。その2つがとても重要になったのは、言うなれば、それらが貧乏から抜け出す唯一の手段だったからだ。ミュージシャンかスポーツ選手になれたら、自分を高め、成功できるかもしれないって希望があった。でも、それ以降、テクノロジーが躍進し、音楽はたくさんある娯楽の1つになってしまった。」とロジャーは語っています。

 

なるほど、確かにそうです。このように音楽の特別性が低下した現代にもし彼らがディープ・パープルの看板を下ろして新しいバンド名で続けていたらどれくらいの人が注目するでしょうか?(それはリッチー・ブラックモアがやっている現在のレインボーにも通じるものがありますが)それだけ70年代に得た看板は大きかったということで、それをむざむざ手放すのは勿体ないと考えるは非常に賢明な判断です。

実際、ディープ・パープル以外にも70年〜80年代に活動していた数多のロックバンドが今も現役続行中なのはいうまでもありません。これは現在の音楽シーンが徐々に縮小して行っていることを表しているような気がしてなりません。数十年後にはビッグミュージシャンは誰もいないのかもしれませんね。