Deep Purple 1993 シュトゥットガルト公演を改めて聴き直しました。
この日の演奏は本当に素晴らしい出来です。特にリッチー・ブラックモアは絶好調で、サウンド、リズム、メロディセンス、構成、バッキングの勤勉さ、と全てにおいて完璧に近いプレイをしています。(Child In Timeのソロは除く)
他のメンバーもリッチー・ブラックモアに感化されたのか最高のプレイによるアンサンブルが出来上がっています。
この時期はギランvsブラックモアが激化しており、演奏もひどいとのイメージが(一部メディアの影響で)一般的でしたが、実際には円熟期となったメンバーによる安定したステージが楽しめた頃だったと思います。
ただ唯一、イアン・ギランの歌を除いて。
演奏が良いため、彼の歌のひどさが一際目立ちます。声は出ておらず、ピッチも不安定、リズムも悪い、全く良いところなしのパフォーマンスにはガッカリです。
当時のHR/HM専門誌ではリッチー・ブラックモア・バッシングが激しく、イアン・ギランの批判はあまりなかった気がしますが、この歌声を聴くに、リッチーの言い分が正しかったと言わざるを得ません。