レインボーの真価は断然LIVEにあり
レインボーのブートが今でも人気なのは、リッチー・ブラックモアのギターが、日によって全く異なるからだと考えられます。
ステージにおいてもフリーソロはともかく、楽曲中のソロはほとんどのロックギタリストはある程度のラインを守ったソロを弾くものです。それはスーパーテクニカルなイングヴェイにしてもインペリテリにしても同様です。ところがリッチー・ブラックモアはまるで形がなく自由なソロをLIVEで弾きまくるのが定番となっています。
Deep Purple時代も日替わりのソロではありましたが、第2期DPでは定型のランプレイが多くある意味安定した演奏が連日繰り広げられていたイメージでした(最もテクニカルだった時代でもあります)。
ところがレインボーになってからのリッチーは、定型なプレイをしなくなり、散文的なソロプレイと変化しています。特に「Catch The Rainbow」におけるソロはメロディ重視ながら乱調でもある、エモーションに満ち溢れたプレイをするようになっており、日毎の出来不出来がその日の気分に左右されていたものと考えられます。
そこがファンにとってはたまらないポイントであり、レインボーにハマると、おのずとブートを漁るようになってしまうわけです。
どんなに上手いギタリストでもソロが長くなればなるほど退屈してくるのは自然の道理です。
しかし、リッチー・ブラックモアだけは長くなればなるほど素晴らしいプレイとなっていくのが不思議ですね。1980年の東京公演での「Catch The Rainbow」はその好例です。聴けば聴くほど中毒性が高くなって行きます。
逆に完全にポップ路線に舵を切った1982年以降はちょっとハズレが多くなって来ている気がしますが…